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2006年10月12日

『千年の黙 異本源氏物語』(森谷明子)


森谷 明子 / 東京創元社
Amazonランキング:167,917位
Amazonおすすめ度:
紫式部探偵もなかなか面白い
紫式部の巻き込まれた些細な事件、だが、その後ろには・・・?
千年前にタイムトリップしてみたら




闇夜に襲われた中納言、消え失せた文箱の中身―。幾重にも絡み合った謎を解き明かす紫式部の推理を描いた第一部「上にさぶらふ御猫」、『源氏物語』が千年もの間抱え続ける謎のひとつ、幻の巻「かかやく日の宮」―この巻はなぜ消え去ったのか?式部を通して著者が壮大な謎に挑む第二部「かかやく日の宮」。紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たちの姿を鮮やかに描き上げた王朝推理絵巻。第13回鮎川哲也賞受賞作。




雅な平安物でありながら、なかなか面白い設定の作品でした。

まず、第一部の「上にさぶらう御猫」では、まだ<源氏物語>を書き始めたばかりの紫式部が探偵となり、行方不明になった帝御寵愛の猫の行方を突き止めます。
紫式部が探偵の様なことをしてる?!
と、最初はちょっと驚いたけど、<源氏物語>を作り上げ、清少納言と並び称される才女なんだから有りかと思う。
第一部の終盤に、<源氏物語>を書くにあたり自分の思う通りに書くことを躊躇していた紫式部は、まだ入内前の、後に中宮となる彰子に出会い、思うままに書くことを決心します。
この中宮彰子がなかなかに潔い人でちょっと気に入りました。

そして、<源氏物語>の前半11帖を完成させて中宮彰子に献上する所から第二部「かかやく日の宮」が始まりますが、のっけからその中の一帖が抜き取られ処分されてしまいます。
そのことに気付いた紫式部が自ら、何時、何処で、誰によって抜き取られたのかを解明するというストーリーです。

実際に、<源氏物語>には抜けた巻「かかやく日の宮」があるのではないかという説があるそうで、この作品はその説にヒントを得て書かれた平安版探偵小説って感じでしょうか。

設定と「かかやく日の宮」紛失の顛末が面白い、一風変わった作品でした。
posted by 読書猫 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想【その他の作家】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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