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2006年03月26日

『砂漠』(伊坂幸太郎)

なんとも羨ましい大学生活でした。
いえ、取り返しのつかない悲しい出来事も起きるんです。
けど、卒業後に遠く離れたとしても、かけがえのない貴重な時間をこの先も続く長い人生の苦楽を分かち合えそうな仲間と過ごせた彼らを羨ましく思いました。


伊坂 幸太郎 / 実業之日本社(2005/12/10)
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麻雀、合コン、バイトetc……普通のキャンパスライフを送りながら、「その気になれば俺たちだって、何かできるんじゃないか」と考え、もがく5人の学生たち。社会という「砂漠」に巣立つ前の「オアシス」で、あっという間に過ぎゆく日々を送る若者群像を活写。


登場人物が魅力的であることは、もう伊坂さんの作品では当たり前のことになってしまいました。
どの作品のどの人物も魅力ある人達で、読んでいて嬉しくなってしまいます。
そして、その魅力的な人達の会話もまた凄くいい感じなんですよね〜
もう<おみごと>としか言えませんぴかぴか(新しい)

一歩ひいて物事を見る北村

思ったことをすぐにやってみる鳥井

臆することなく自論(かなり世間からはずれている?)を語る西嶋

無口でおとなしいがオドロキの超能力を持つ南

美人だけど無表情な東堂

ほんの一部分ではあるけれど彼らの大学生活を一緒に体験出来て幸せでした。
一年の春、二年の夏、三年の秋、4年の冬、そして卒業の春・・・
彼らの貴重な思い出は、ちょっと切なくて暖かい気持ちをくれました。


そして、この小説にはいくつか印象に残る言葉が出てきました。

『俺たちがその気になればね、砂漠に雪を降らせることだって、余裕でできるんですよ』(by西嶋)

『目の前の人間を救えない人が、もっとでかいことで助けられるわけないじゃないですか。目の前の危機を救えばいいじゃないですか。今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ。』(by西嶋)

『学生は、小さな町に守られているんだよ。町の外には一面、砂漠がひろがっているのに、守られた町の中で暮らしている。』(by鳩麦・・・北村の彼女)

厳しい修行を課す宗教に頼る人達のことについて・・・
『つらいけど、楽だよ。何をすれば良いか分かっていて、しかも、結果も見えるんだから。でも、結局さ、そういうのに頼らず、<自由演技って言われたけど、どうすればいいんだろう>って頭を掻き毟って、悩みながら生きていくしかないんだと、わたしは思う。』(by鳩麦)


卒業式にて・・・
『学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。人生にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである。』(by学長・・・サン=テグジュペリの引用)


伊坂さんの作品を読むと、いつも
 もっと彼らを見ていたい!!
・・・と、そう強く思います。
ラベル:伊坂幸太郎 砂漠
posted by 読書猫 at 18:35| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書感想【伊坂幸太郎】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。いつも日記ブログにありがとうございます。お元気ですか?この作品とても面白そうですね。この方の作品は一度も読んだことがないのですが是非この本から読んでみようと思いました。
最近これ!といった本を読んでいないので、今から楽しみです。今日は紀伊国屋へ行って買ってきます〜。(*^-^*)
Posted by ろびん at 2006年03月29日 07:31
>ろびんさん
私のつたない説明で興味を持って頂けたとしたら、とっても嬉しいです。

<伊坂幸太郎>はおすすめです!
どの作品も登場人物が魅力的で会話が小気味いいんです。
ストーリー云々より、その雰囲気だけで暖かい気分になれるんですよね〜
作者の人柄なのかな〜と思います。
ろびんさんにも気に入ってもらえたら嬉しいです。
Posted by 読書猫 at 2006年03月29日 09:07
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「砂漠」伊坂幸太郎
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