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2006年01月18日

『ネクロポリス』(恩田 陸)



私の思う<恩田さんらしい雰囲気と設定>の作品でした。

物語の舞台は、アナザー・ヒル。そこは英国による植民地支配後、日本の文化が移入した歴史をもつ極東の島国V.ファーの聖地で、死者たちが現世に実体ある存在として還ってくるというのだ。そして、死者たちがやって来る「ヒガン」という祝祭の期間、V.ファーの国民は、彼らを『お客さん』として温かく迎えることが風習となっている。
英国と日本の文化や風習が奇妙に混ざり合うV.ファーの国民は、みな「推理好き」で、「ゴシップ好き」。そこに今年は、「切り裂きジャック」ならぬ「血塗れジャック」という連続猟奇殺人事件が世間を賑わせ、誰もが犯人探しに躍起になっていた。
けれども「ヒガン」になれば、犯人が分かる。なぜなら、『お客さん』は嘘をつかない存在なのである。
物語の主人公ジュンイチロウは、東京大学で文化人類学を専攻する大学院生。フィールドワークのため親戚を頼ってアナザー・ヒルにやってきたのだが、そこで彼が出会うのは、不可思議な風習の数々、恐ろしい儀式や天変地異、さらには新たな殺人事件だった――。


上下巻の長編なんですが、上巻の中盤あたりまではなかなか読み進められませんでした。
というのも、メインと思われる<アナザー・ヒル>になかなか辿り着かなくて、じらされ過ぎちゃう感じだったのです。
でも、<アナザー・ヒル>に着くとどんどん事件が起きる。
そのどれも、謎ばかりで不安を掻き立てられてしまいました。
ただ、ラストはちょっとあっけなかったかな〜・・・
『禁じられた楽園』にちょっと似た読後感でした。
それを補う意味でか、ちょっと怖いエピローグが付いてますけどね。
次回作でも作るのかな?

相変わらず、読んでて独特の雰囲気を感じさせられる文章です。
それだけでも、やっぱり好きだな〜<恩田 陸>と思いました。
posted by 読書猫 at 13:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想【恩田陸】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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